天台宗の仏壇の飾り方

天台宗について

天台宗は、平安時代に伝教大師(最澄)が中国の唐で法華経にもとづく天台学を修得し、さらに密教や禅など幅広く教えを受けて、京都の比叡山にある延暦寺で開いた宗派です。その教えは「一切皆成(いっさいかいじょう)」、つまり人はだれでも仏になれる可能性があるとして、貴族だけでなく民衆にまで説かれました。
円(法華円教)・密(真言密教)・禅(達磨禅法)・戒(大乗菩薩戒)それぞれの教えを入口にして学び、すべては法華経に融合するという、まるで総合大学のように幅広い教義は、鎌倉時代に法然上人、親鸞聖人、栄西禅師、道元禅師、一遍上人、日蓮聖人など数多くの高僧を輩出しました。

天台宗について

天台宗の宗派

天台宗の総本山といえば比叡山延暦寺ですが、独立したほかの派と区別するために「天台宗延暦寺派」ということがあります。

天台宗の宗派
天台宗・・・・・・総本山 比叡山延暦寺(滋賀)
天台寺門宗・・・・総本山 三井寺、正式名は園城寺(滋賀)
天台真盛宗・・・・総本山 西教寺、正式名は天台真盛宗総本山威光山兼法西教寺(滋賀)
金峯山修験本宗・・総本山 金峯山寺(奈良)
本山修験宗・・・・総本山 聖護院、正式名は聖護院門跡(京都)
鞍馬弘教・・・・・総本山 鞍馬寺(京都)
和宗・・・・・・・総本山 四天王寺(大阪)
聖観音宗・・・・・総本山 浅草寺(東京)
粉河観音宗・・・・総本山 粉河寺(和歌山)

天台宗の飾り方

天台宗では、時間と空間を超越した釈迦如来が、救いの声に応じて様々な仏さまの姿になって現れるとするため、ご本尊が定まっていません。比較的に阿弥陀如来が多く、釈迦如来、薬師如来、観音菩薩、不動明王など異なります。右側には、中国で天台宗の体系を立てた高祖の天台大師(智顗)、左側に宗祖の伝教大師(最澄)を飾ります。

天台宗の飾り方