臨済宗の仏壇の飾り方

臨済宗について

臨済宗は、鎌倉時代に栄西禅師が中国の宋から日本に伝えた禅宗のひとつです。ひたすら座禅をする曹洞宗の「黙照禅」と違って、臨済宗は「看話禅(かんなぜん)」と言います。師匠と弟子が向かい合わせに座禅をし、弟子は師匠から示された公案を考え抜くことで悟りを得るとしています。禅問答として有名な「隻手の声(せきしゅのこえ)」は、「両手を打ち合わせると音がします。片手では、どんな音か報告しなさい」という内容で、弟子は常識や先入観にとらわれずに全身全霊をかけて答えを見出すのです。

臨済宗について

臨済宗の宗派

栄西禅師が京都に建仁寺を開きました。臨済宗の教えは経典や文書で伝えるのではなく、師匠から弟子へ、一器の水を一器へ移すように身体的な体験を通して伝承されて各地に広まり、独立していきました。

臨済宗の宗派
臨済宗建仁寺派・・・大本山 建仁寺、正式名は東山建仁禅寺(京都)
臨済宗東福寺派・・・大本山 東福寺、正式名は慧日山東福禅寺(京都)
臨済宗建長寺派・・・大本山 建長寺、正式名は巨福山建長興国禅寺(神奈川)
臨済宗円覚寺派・・・大本山 円覚寺、正式名は瑞鹿山円覚興聖禅寺(神奈川)
臨済宗南禅寺派・・・大本山 南禅寺、正式名は瑞龍山太平興国南禅禅寺(京都)
臨済宗大徳寺派・・・大本山 大徳寺、正式名は龍宝山大徳寺(京都)
臨済宗妙心寺派・・・大本山 妙心寺、正式名は正法山妙心禅寺(京都)
臨済宗天龍寺派・・・大本山 天龍寺、正式名は霊亀山天龍資聖禅寺(京都)
臨済宗永源寺派・・・大本山 永源寺、正式名は瑞石山永源寺(滋賀)
臨済宗相国寺派・・・大本山 相国寺、正式名は萬年山相国承天禅寺(京都)
臨済宗方広寺派・・・大本山 方広寺、正式名は深奥山方広萬寿禅寺(静岡)
臨済宗向嶽寺派・・・大本山 向嶽寺(山梨)
臨済宗佛通寺派・・・大本山 佛通寺(広島)
臨済宗国泰寺派・・・大本山 國泰寺、正式名は護国摩頂巨山国泰仁王万年禅寺(富山)
臨済宗興聖寺派・・・本山 興聖寺(京都)

臨済宗の飾り方

ご本尊は定まっていませんが、一般的に釈迦如来をご本尊として、脇侍は右側に初祖の達磨大師、左側に観音菩薩としています。妙心寺派の場合は、右側に妙心寺を開山した無相大師、左側に創立した花園法皇を飾ります。

臨済宗の飾り方