仏壇のあるリビング

そもそも位牌とは？何で必要なの？どんな種類がある？価格の相場はいくら？購入後はどうすればいい？など、お客様からいただく位牌の「よくある質問」を分かりやすく説明いたします。

位牌は、亡くなった方の戒名、没年月日（亡くなった日付）、亡くなった時の年齢、俗名（生前の名前）を記したものであり、故人の魂が宿る依り代（よりしろ）です。葬儀から四十九日まで祭壇に飾るものを白木位牌、四十九日以降に仏壇で祀るものを本位牌といいます。白木位牌は塗装をしていない白っぽい木で出来た仮の位牌であり、四十九日法要の時に合わせて開眼供養を行なって、白木位牌から本位牌に故人の魂を移し替えます。本位牌には材質やデザインなど様々な種類があるので、故人に相応しいものを選んでください。浄土真宗では位牌を用意しません。詳しくは、コラム「浄土真宗の位牌がいらない理由」をご一読ください。

一般的に「位牌」と呼ばれるのは本位牌のことです。本位牌には一人または二人のための「板位牌」と複数の人をまとめた「くり出し位牌」があります。板位牌を大きく分けると「塗位牌（ぬりいはい）」「唐木位牌（からきいはい）」「モダン位牌」の3つに分かれます。WEBの通販サイトでは、2,000円から490,000円までの広い価格帯で販売されており、どうしてそんなに値差があるのかと言うと、材料の等級や加工の難易度、制作にかかる時間などが反映されているからです。安価な海外製のなかには、ランクの低い材料で大量生産されていて、品質が悪い場合もあります。位牌は一度作ったら、なかなか取り換えることがないので、じっくりと検討して納得のいくものを選びをしましょう。

モダン位牌　櫻さくら

塗位牌は、表面を黒く塗装して金や蒔絵で装飾を施した位牌のことです。黒い塗装は、本漆とカシュー塗りの2種類あります。本漆の漆はウルシ科のウルシノキから採取した樹液を加工した天然樹脂塗料です。日本を代表する漆器の産地「輪島塗」は、下塗り・中塗り・上塗りなど120以上に及ぶ手作業を経て作られるため、仕上がりまで3ヵ月以上かかります。カシュー塗りはカシュー・ナッツの殻から抽出したものを主成分とした合成樹脂塗料です。漆そっくりの塗料ですが、漆に比べて取り扱いが簡単で早く塗れるため、価格が抑えられます。また、装飾に使われる金箔や金粉のランクや彫刻の緻密さによっても価格は変わります。

漆位牌の相場は、本漆が4～10万円ぐらいで、カシュー塗りが1万円前後です。

唐木位牌は、黒檀・紫檀・鉄刀木（たがやさん）という唐木と呼ばれる木材を用いた位牌のことです。塗位牌と違って木目を活かしたデザインなので、希少な材料ほど高価になります。黒檀はインドやスリランカなどの南アジアからアフリカに広く分布しており、非常に重くて硬い木材です。紫檀は東南アジアやインド南部の木材で耐久性に優れています。鉄刀木は東南アジアで栽培されており、表面には美しい光沢があります。美しい木目の唐木は古くから銘木として重用され、正倉院の宝物に楽器や工芸品が多く残っています。木目の美しさや色味、艶、彫刻の緻密さなどで価格が変わります。

唐木位牌の相場は、2～7万円ぐらいです。

モダン位牌は、伝統的な形や材料にとらわれない位牌です。本格的な漆塗りや唐木を用いたものから、寄木細工、ガラス製、金属製など、材料のバリエーションが豊富でデザイン性の高いものがたくさんあります。故人のお好きだった色や雰囲気に合わせると、イメージを反映させることができます。また最近は、おしゃれなインテリアと合うコーディネートや、想い出のメッセージを刻んでモニュメントにしたいという理由で選ばれることもあります。

モダン位牌の相場は3～7万円です。

おしゃれなモダン位牌 エリプス

位牌を選んだら、次に文字を入れます。予め白木位牌の文字を書き写しておくと、位牌の原稿作成がスムーズです。文字入れの価格は、文字を彫刻するか書き文字か、文字の数や特殊な文字の有無、夫婦連名かどうかなど、店舗によっても異なりますのでしっかりと確認しましょう。仕上がるまでに1週間から10日ほどかかります。四十九日法要と合わせて開眼供養（魂入れ、性根入れ）を行う場合は、2週間前ぐらいに注文すると安心です。無宗教の方が、故人へ手を合わせる象徴として位牌を作ることがあります。その場合は俗名（生前のお名前）を入れて、開眼供養をしないかわりに親しい人を招いてお別れ会や偲ぶ会をされることが多いようです。

位牌は故人の魂が宿る場所であり、大切な人そのものと言えます。

位牌についてもっと知りたい方はコチラ「位牌とは」

モダン位牌の商品一覧をご覧になりたい方はコチラ「位牌・過去帳一覧ページ」

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