花立とは

花立について

花立(はなたて)とは、花をお供えするための花瓶のことです。季節を彩る美しい花が、仏様とご先祖様を慰めます。また花は仏様の優しい心の象徴であり、お供えする側の気持ちを穏やかにしてくれます。

花立について

花立の使い方

花は水の中で茎を斜めに切る「水切り」をしてから活けると長持ちします。花立の水に浸かっている葉は、汚れの原因になるので取りのぞきます。小まめに水を取り替えて、ぬめりがある場合はきれいに洗って清潔にします。
高温・多湿・日光の当たる場所に花を置くとすぐに傷んでしまいます。夏場の暑い時期は、枯れる心配のない造花を飾るなど、うまく使い分けると良いでしょう。

お供えする花の種類

お供えの花といえば、菊を思い浮かべるのではないでしょうか。菊は奈良時代の末頃、中国から日本へ伝わりました。清々しい香りと高貴な花の姿は、邪気を払う力があると信じられ、宮中の行事に取り入れられています。古くから愛されて仏花の定番となった菊ですが、とくに決まりではなく、ほかの花をお供えしていただいても構いません。
一般的に、棘のある薔薇や、根に毒のある彼岸花、香りの強い百合などは、お供えに適さないとされています。でも、故人の好きな花なら、お供えすればきっと喜ばれるでしょう。何より大切なのは、花に想いを託して故人を偲ぶ心だと思います。