お盆にキュウリとナスをなぜ飾る?精霊馬とは?

お盆はご先祖様の霊が家に帰ってくる日本の伝統的な行事です。東京や横浜など都市部では7月13日から16日まで、全国的には8月13日から16日までと、お盆の期間は地域によって異なります。沖縄では様々な行事を旧暦で行うため毎年日程が変わり、旧暦7月13日から15日までとしています。
お盆になると迎え火を焚いて、牛に見立てたナスとキュウリの馬を飾ります。精霊馬(しょうりょううま)というお供え物で、家に帰ってくるご先祖様の乗り物になります。キュウリの馬は走って早く家に帰り、ナスの牛はゆっくり見送れるように・・・ご先祖様と一緒に過ごす時間を少しでも長くしたいという思いが込められています。また、牛はたくさんの荷物をのせられるので、供物をお土産として運んでくれるそうです。キュウリとナスはスーパーで手に入りやすい夏野菜の定番。割り箸などの足をつけるだけで簡単に精霊馬を作ることができます(作り方の詳しい情報は記事「精霊馬とは?簡単な作り方」をごらんください)水分の多いキュウリは暑さで痛みやすいため、日陰の涼しい場所に飾るのがおすすめです。盆入りの13日は内側に向け、盆明けの16日は外側に向けて飾り、お盆が過ぎたら処分します。昔は川や海に流したり、燃やしたりしていましたが、不法投棄や野外で燃やす行為は法律で禁止されています。ただし、風俗慣習に関連する行事で必要な廃棄物の焼却は例外として認める法令や、処分方法と回収時間、持ち込み場所を指定している地域もありますので自治体に問い合わせてください。また、お焚き上げ供養をする寺院もありますので、一先ず菩提寺に依頼してはいかがでしょうか。すぐに出来る処分方法として、庭があれば土に埋めて自然に還します。場所がないなら、ナスとキュウリを塩で清めて白い紙で包み、生ごみとして処分します。精霊馬を食べるのは衛生的に悪いことと、ご先祖様の乗り物という意味があるため、乗り物を食べるのは無礼なのでしません。

ちりめん細工の精霊馬なら暑い日に傷む心配がなく、毎年くり返し使えます。京都の職人が一つひとつ手作りしており、細部までこだわりを満載してかわいいフォルムに仕上げました。ちりめん生地のしなやかな風合いとふかふかの肌触りは乗り心地が良さそうです。
ちりめん細工のお盆飾りは、鬼灯(ほおずき)・トウモロコシ・南瓜(かぼちゃ)・サツマイモ・インゲンの5点をセットにした野菜盛りと、西瓜(すいか)・葡萄(ぶどう)・洋ナシ・蜜柑(みかん)・桃(もも)の5点をセットにした果物盛りがあります。手のひらにのる小さいサイズ関わらずデティールにこだわり、トウモロコシの粒感を見事に再現して、鬼灯は中に種があります。鬼灯は野菜じゃないのでは?と疑問に思われるかもしれませんね。昔は自分たちで作った農作物をお供えして、ご先祖様に収穫の感謝を伝えていました。そのため、お供えする野菜や果物の種類に決まりはありません。鬼灯のお供えは収穫という意味ではなく、形が盆提灯に似ていることから飾られるようになりました。中が空洞なので、あの世から帰ったご先祖様の霊が宿るともいわれています。
お盆の期間はご先祖様に三食をお供えします。食器とお盆がセットになったお供え膳を使うとお供えしやすいです。ご先祖様の食事はすべて精進料理となり、肉や魚といった動物性食品と、ニンニクやネギなど香りの強い野菜を避けます。もちろん卵やバターも使えず、野菜と穀物などの植物性の食材のみ使う日本の伝統食です。美容に良く、デトックス効果があるとされ、「ヴィーガン料理」として世界で注目を集めていますが、一般的には馴染みがありません。献立を考えるのも大変ですし、家族と別に調理したら手間が掛ります。そこで、ちりめん細工で精進料理をご用意しました。献立はご飯、蓮根と椎茸の煮物、たくあん、いんげんの胡麻和え、豆腐のお吸い物の5品です。おいしそうに見える彩りを考えて丁寧に作りました。

ギャラリーメモリアで展示しておりますので、ぜひ手に取って見てください。オモチャみたいだけれど細部に目を向けると精緻な細工に驚かされることでしょう。皆さまのお越しをお待ちしております。また、盆提灯や進物用のお線香なども取り扱っています。お盆の準備で不安なことなどございましたら、お気軽にご相談ください。





 
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