お盆にお供えする料理!精進料理の意味と由来、使わない食べ物とは?
お盆とは地域によって異なる場合もありますが、一般的に8月13日から16日までの期間を表し、ご先祖様の霊を家にお迎えする日本の伝統的な行事です。家族団欒のひとときを一緒に過ごし、食卓を囲みます。ご先祖様にお供えする料理は精進料理です。精進料理を盛り付けるお膳のことを、霊供膳や霊具膳(れいくぜん、りょうぐぜん)、霊膳、仏膳などと呼びます。当社のお供え膳は、日本の伝統色をベースにしたベージュ、グレイ、ローズ、ピーチの4色から好きな色が選べて、高さの抑えたサイズ感が丁度良いと人気です。まるで、おままごとセットのような食器は、親碗にご飯、汁椀にお味噌汁、平椀に煮物、壺椀に和え物、高皿に漬物をのせてお供えします。霊具膳でお供えする精進料理には、使ってはいけない食材があります。また、いつお供えしてどのタイミングで下げるか、どっちに向けて置くかなど、気をつけておきたい3つのポイントを分かりやすく解説いたします。
精進料理とは?使わない食材は?
ご先祖様に召し上がって頂く食事は精進料理です。精進料理は仏教の戒律に基づいた料理の事で、お肉や魚、卵など動物性食品と、ニラやニンニク、ネギなど匂いの強い野菜は使いません。主な食材は植物性たんぱく質の豊富な大豆などの豆類、野菜、穀類、海藻類などになります。動物性食品を使わない理由は、仏教の戒律の中に「不殺生戒」があり、命を奪う殺生が禁止されているからです。また、ニラやニンニクなどのネギ属を使った場合、食べると口の中に匂いが残り、煩悩を刺激して、修行の妨げになると考えられています。精進料理の定番レシピと言えば、ごま豆腐やがんもどき、ふろふき大根、きゅうりの酢の物などあります。最近は大豆ミートやまるで卵のような見た目と風味を再現したプラントベースフードも開発されていますので、これを機に新しい食材を試してみても良いかもしれませんね。料理が苦手な方には、ちりめん細工の精進料理がおすすめです。白ご飯に豆腐のお吸い物、レンコンとシイタケの煮物、インゲンの胡麻和え、たくあんの5品目。京都のちりめん細工職人が一つひとつ丁寧に手作りしました。手のひらに乗る小さなサイズに作り込まれた繊細な造形、ちりめんの優しい表情が味わい深くて人気があります。実際に購入された方からは、夏の暑い時期に食材が傷む心配をしなくて助かるとお喜びの声をいただいています。
お供えはいつする?
13日の夕方にご先祖様をお迎えして、16日に見送ります。精進料理は基本的に13日の晩ごはんと14日、15日、16日の三食のお供えをします。ご先祖様と一緒に食事をして心の交流を深める習わしなので、朝食を作っている時間がなかったり昼間に外出したり、お供えするのが難しい場合は1日1回に省略するなど、出来る範囲で構いません。精進料理は白ご飯と味噌汁(お吸い物)、漬物、煮物、和え物(酢の物)の一汁三菜が一般的です。栄養バランスに優れて低カロリーな精進料理は、近年の健康食ブームや日本食ブームを受けて、ベジタリアンやビーガンなどが中心となって世界的に注目を集めています。精進料理は霊具膳に盛り付けて、家族が食事をする前にお供えします。おまいりをした後は直ぐに下げて、自分の食事と一緒にお下がりをいただきます。お供えをあっという間に下げてしまって失礼じゃないの?と思うかもしれないですが、大丈夫です。お供えしたものを食べるのは供養の一つであり、ご先祖様と飲食を共にするという意味があります。少しゆっくりお供えしておきたい場合は、みんなが食べ終わったタイミングで下げます。出しっ放しすると傷んだり、ご飯が固くなったりするので、忘れないでください。
お供えする向きは?
霊具膳の器に蓋がありますが、お供えする時は蓋をあけて、お箸の置いている面をご先祖様に向けて置きます。ご先祖様が食事しやすいようにお箸の箸先は左側にします。同じような考えで、お供えの果物は皮をむいてカットして、乾燥そうめんは茹でて、召し上がって頂きやすい状態にします。霊具膳の配置は宗派によって異なり、また地域によっても違いがあります。詳しくは関連記事「お供え膳の意味と正しい置き方」をご覧ください。
お盆の行事は仏教と結びついて定着していますが、もともとはご先祖様を慰めて供養する魂祭りの日でした。ご先祖様とは、自分の両親をはじめ、その親を生み出した4人の祖父母、その祖父母を生み出した8人の曽祖父母というように、とてつもない数の命がつながった果てしない存在です。「霊なんて非科学的だ」と言う人も、お墓参りに行くのではないでしょうか。霊の存在を信じているのではなく、ごく自然な行為であり、お盆の行事が暮らしにしっかりと根付いているからです。最近は「信じている宗教はありません」「無宗教です」と言う人が増えています。しかし、お正月に初詣へ行く人が減っているわけではありません。むしろパワースポット巡りが流行ったり、御朱印帳がおしゃれにデザインされたり、神社仏閣が観光地化するほど賑わっています。日本人にとって宗教的な行為はごく自然なものであり、その根底にはご先祖様とのつながりを大切にしているからではないでしょうか。ふだんは意識をしていないことですが、命の尊さについて考え、感謝の気持ち表す期間にしていただければと思います。
他にもお盆の気になることやご質問があれば、ギャラリーメモリアへお気軽にお問い合わせください。
お盆の行事は仏教と結びついて定着していますが、もともとはご先祖様を慰めて供養する魂祭りの日でした。ご先祖様とは、自分の両親をはじめ、その親を生み出した4人の祖父母、その祖父母を生み出した8人の曽祖父母というように、とてつもない数の命がつながった果てしない存在です。「霊なんて非科学的だ」と言う人も、お墓参りに行くのではないでしょうか。霊の存在を信じているのではなく、ごく自然な行為であり、お盆の行事が暮らしにしっかりと根付いているからです。最近は「信じている宗教はありません」「無宗教です」と言う人が増えています。しかし、お正月に初詣へ行く人が減っているわけではありません。むしろパワースポット巡りが流行ったり、御朱印帳がおしゃれにデザインされたり、神社仏閣が観光地化するほど賑わっています。日本人にとって宗教的な行為はごく自然なものであり、その根底にはご先祖様とのつながりを大切にしているからではないでしょうか。ふだんは意識をしていないことですが、命の尊さについて考え、感謝の気持ち表す期間にしていただければと思います。
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お盆のこと
2016年8月9日
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