仏壇のあるリビング

ガタンゴトンと小気味よい電車の音が聞こえる住宅街にお住いのK様は、早くにご主人を亡くされ、ペットの猫ちゃんと暮らしていました。ですが、この春から社会人になったお孫さんと同居することになったのと、近くに住む娘さんが仕事から帰ってくるまで小学生のお孫さんを預かっていることもあり、ご自宅のリフォームと仏壇の買い替えを決意されました。

 

そんな時に知人からギャラリーメモリアの話を聞いて、娘さんと一緒にご来店くださいました。「どの仏壇も明るくてオシャレでいいね！」娘さんと様々な仏壇をご覧になったK様。しかしここで一つの問題が。思い出が詰まった仏像を引き継ぎたいと考えていましたが、高さが３７センチと特大サイズだった為、入る仏壇がなかなか見つかりませんでした。

 



 

「それならば、実際に合わせてみよう！」と思われたＫ様は、仏像をご持参され再来店。試し置きやヒアリングを重ね、ようやく出会ったのが「メルシー ライト」でした。シンプルで部屋のインテリアに馴染むデザイン、台付き仏壇ならではの広い収納スペース、そして何より大きな仏像も収めることが出来る可動式の須弥壇。Ｋ様は他に迷われることなくすぐに決められました。

 





 

キッチンからリビングまでが一つながりになったLDKの一角に、経机などがきっちり収まる高さ45センチの造作棚を設置。その棚の上にはお迎えした仏壇と、今は亡きペット達の祭壇を並べて「祈りのスペース」に。以前は、猫ちゃんが仏壇に登っていたずらをしてしまうため扉を閉めていたそうですが、造作棚に置く事でそれもなくなったといいます。「仏壇の扉を開けたままにできるから、前よりもずっと身近に感じられるようになりました。」

 



 

ふと仏壇の前を見てみると、何やら畳ベンチが３つ。「つい最近魂入れをした時に、この畳ベンチを移動させて、皆で腰掛けました。お坊さんも椅子のように腰掛けてもらって、こうやって隣に木魚を置いて…」必要な時にだけ、必要な空間に変える。まさに良いとこ取りの発想です。

 



 

さらに他の活用方法がありました。実はこの場所は元々和室で、急な来客でも泊まれるよう客間として使用していたのです。そのため畳ベンチの中の収納スペースには来客用の寝具が入っており、３つ繋げるとすぐに畳のベッドに早変わりできます。

 

「防音やエコも兼ねてペアガラスを入れる予定だけど、ちょっと遅れているの」と困り顔で微笑むK様。お孫さんと娘さんのアイディアも詰め込んだこだわりのリフォームです。家族の仲が良く、人が多く集まるK様のご自宅だからこその「皆一緒に居られる空間づくり」なんだろうなと感じました。

 

現代の住宅事情に合わせてお祀りの仕方は変わっても、今までと変わらず仏事が行えるようにするレイアウトの工夫には本当に驚きました。お引越しやリフォームをお考えの方はもちろん、今後仏壇を引き継ぐ予定の方も是非参考にしてみてください。