お供えは「仏花」じゃなくていい理由

「仏花を飾らなくてもいいの?」と、ギャラリーメモリアに来店されたお客様から、よくご質問をいただきます。展示しているモダンな現代仏壇にフリージアや胡蝶蘭などの洋花を飾っているので、驚かれるのでしょう。

花屋さんで「仏花」といえば、輪菊や小菊、リンドウなどを束ねていますが、それじゃなくても大丈夫です。お供えの花は棘のある花や香りの強いものを避けるほうが良いとされていますが、基本的には何の決まりもなく、お好きな花を飾ってください。

菊は平安時代から薬草や食用に用いられ、秋を代表する花として和歌にもたくさん詠まれています。花言葉は、高貴・高潔・高尚。古くより日本人に愛されてきた菊は、長持ちで花びらが落ちにくく、お供えに適していることもあって、仏花に定着したのだと思います。
そもそも、どうして花やお線香をお供えするのでしょう。その理由を知ったら、お供えの花に決まりはなく、何でも良いことが分かっていただけます。

仏壇は、単にご本尊やお位牌を置いておくだけの場所ではありません。仏壇の中は特別な空間であり、仏さまの世界につながっていると考えられています。つまり、仏さまやご先祖様は仏壇を介して、こちらの世界にいらっしゃるのです。

 
「仏さまとご先祖様が仏壇にいらっしゃる」

それならと、お線香を焚いて場所を清めて、火を灯して明るくしたり、お花を飾ったりして慰めてあげます。仏様とご先祖様が居られることを感じながら、心地よい空間を作って差し上げるのが、お供えをする理由なのです。

毎回、同じ仏花を飾るより、故人のお好きな花や季節の花にするほうが、むしろ喜ばれるのではないでしょうか。花屋さんで「いいな」と感じた花があれば、それが今一番、心を癒してくれます。一輪でも構いません。プレゼントのように気持ちを込めて選んだ花なら、心のこもったお供えになるでしょう。棘のあるものや香りの強いものは避けるとされていますが、バラがお好きな方だったら、きっと喜んでいただけると思います。気になるようなら棘を取ってお供えしてください。
麗らかな春は、花の季節。チューリップやスィートピー、ピンクや赤のお好きな花を飾ってお祀りしてはいかがでしょうか。

ギャラリーメモリアでは、お客様の疑問に何でもお応えいたします。どんなに些細なことでも、お気軽にお問い合わせください。

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八木研の広報企画室勤務。働くママ目線で、お客様の役立つ情報を発信していきたいです。