お盆でお供えするお菓子の選び方とは?金額の相場とマナーも解説!

お盆の法要で持参するお供えに、何を選んだら良いか迷った経験はありませんか?お盆のお供え選びにはいくつかポイントがあります。このコラムではお盆でおすすめのお供えと選び方、そして気になる金額の相場とマナーを解説します。「そもそもお盆って何?」という素朴な疑問や、お盆の流れについてはこちらのコラム「2023年(令和5年)のお盆休み期間はいつから?お盆の過ごし方は?」をご覧ください。

お盆の法要でなぜお供えするの?

そもそもお盆は「盂蘭盆会」と呼ばれる仏教の行事で、あの世から家へお戻りになるご先祖様の魂を供養する習わしです。お盆の時期は全国的に8月13日から8月16日とされ、その期間に親戚が集まって法要をするという方も多いのではないでしょうか。法要では、「香」「花」「灯燭」「水」「飲食」のすなわち「五供」と呼ばれる基本的なお供えをします。「五供」のうちの「飲食」として、家に帰ってきてくださったご先祖様や身近な故人をおもてなしするために、食べ物をお供えすることが一般的です。

お盆のお供えはお菓子がおすすめ

一言でお盆のお供えといっても色々な種類がありますね。実は仏教では故意に生き物の命を奪ってはいけないという「不殺生」という戒律があり、肉や魚などのお供えはNGとされています。また、刺激の強い食べ物もふさわしくないと言われています。そして真夏の暑い時期ですので、傷みやすい食べ物も避けたほうが良いでしょう。以上のことから、お盆のお供えには果物やお菓子がよく選ばれています。特にお菓子はご年配の方から小さなお子様まで幅広い世代の方に好まれ、切り分ける等の手間も少ないのでおすすめです。

お盆のお供えに不向きなお菓子とは?注意点を解説

お盆にお供えするお菓子には、いくつか注意点があります。お盆の期間中はお供えしたままにすることが多いので、ケーキや生大福など、要冷蔵のお菓子は不向きとされています。もしどうしても「故人の好物だったから贈りたい」など理由がある場合は、賞味期限が短いことを伝えておきましょう。また、お祝い事でよく贈られる紅白のお菓子や、色が派手なお菓子も印象を悪くしてしまう恐れがあります。香りの強いお菓子は法要の妨げと考えられることがあり、香辛料を多く使ったお菓子も仏教の教えに反するため、避けたほうがよいでしょう。

【お供えに不向きなお菓子】
・要冷蔵のお菓子(生クリームなどを使ったお菓子、チョコレート、練り切りなど)
・日持ちしないお菓子
・赤や金など縁起物を連想させるパッケージのお菓子
・お祝い事で贈られるお菓子(鰹節、昆布など)
・香りの強いお菓子
・香辛料を多く使ったお菓子

お盆にお供えするお菓子の選び方

では、お盆のお供えのお菓子はどのように選べばよいのでしょうか?前述したようにお盆のお供えはお盆の期間中お供えできるように、常温保存ができて賞味期限の長いものがおすすめです。また多くの人が集まる場合はお供えした後で「お下がり」として配られることもあるので、小分けに出来るものが好まれます。人により好みが異なるので、詰め合わせになっているお菓子も良いでしょう。パッケージが上品なものだと、いっそう喜ばれそうですね。最近ではお子様のいる家庭でクッキーやマドレーヌ、フィナンシェなど焼き菓子の詰め合わせが喜ばれています。

お盆のお供えで人気のお菓子とは?

お供えと言えば饅頭やお煎餅など和菓子をイメージされる方が多いかもしれませんが、その他にも夏のお盆ならではのお供えとして根強い人気なのは、水羊羹やゼリーです。暑い季節に涼をお届けするという意味でも気が利いた一品です。

お盆でお供えするお菓子の選び方_お供えの落雁

もし相手の好みが分からない、という場合には落雁もおすすめです。落雁は昔からお盆に限らずお供えとして定番のお菓子です。昔は落雁の原料である砂糖が貴重で高級品だったことから、「故人へ高貴な食べ物をお供えしたい」という理由でお供えとして定番化したと考えられています。ほどよい上品な甘さで、お下がりとしてお茶と一緒に頂くこともあります。

お盆のお供えのお菓子、金額の相場はいくら?

ここまでお話してきましたが、お盆のお供えのお菓子を選ぶ時、金額の相場は一体いくらでしょうか?故人への気持ちが大きい場合、「立派なものを…」と考える方もいらっしゃると思いますが、一般的には3000円~5000円くらいが相場と言われています。あまり高額なものを選ぶと相手に気を遣わせることにもなりますので、注意が必要です。もし初盆など特別なお盆であれば、お供え物に加えて白を基調としたフラワーアレンジメントをセットにするのも素敵ですね。

お盆のお供えのお菓子はどこで購入したらいい?

お盆の時期が近づくと百貨店・ショッピングモール・スーパーなどで販売されるようになります。百貨店で購入する場合は販売員に相談できるメリットがあり、包装も美しく、誰もが知っている信頼感もあります。最近では有名ブランドをインターネットショッピングでも購入する方も増えてきました。忙しくて買いに行く時間がない場合に便利ですが、お盆の時期は注文が集中して売り切れる場合や、手元に届くまでに時間がかかることがありますので余裕を持って利用しましょう。

お盆のお供えにお菓子にのし紙は必要?

日本では正式な贈答品に「熨斗(のし)紙」を付けるのがマナーとされています。一般的に「熨斗(のし)紙」と呼ばれていますが、そもそも「熨斗」はのし紙の中央右上にある飾りのことを指し、結婚式などの慶事の贈答品に添えられます。お盆の法要は弔事のため、「熨斗(のし)」が必要ありません。その場合は「掛け紙」と呼ばれ、水引だけが描かれたものを使用します。掛け紙を使用すると相手にきちんとした印象を与えられるので、ビジネス関係や目上の方へお供えを贈る場合は用意しましょう。

お盆のお供えのマナーと掛け紙の表書きの書き方、水引の種類などについてくわしくはこちらのコラム「お盆のお供えにおけるのし紙のマナー・書き方を解説」でも解説しています。

お盆でお供えするお菓子の選び方_おしゃれなパッケージのお供え

いっぽう最近では、親しい友人や実家へ帰省する時のお供え物で「あまり気を遣わせたくない」「堅苦しい印象になるのはちょっと…」という方が増えています。その場合は掛け紙をかけず、おしゃれなパッケージのものを選んでも喜ばれることと思います。

お盆のお供えのお菓子はいつ渡す?マナーと渡し方

お盆のお供えは「訪問して直接渡す」場合と「郵送する」場合の2種類があります。お盆の法要に参列する場合は、訪問して相手に直接渡すことになります。

【お盆のお供えを訪問して直接渡す場合の渡し方】
お供え物を事前に風呂敷で包むか紙袋に入れておきます。風呂敷は落ち着いた上品な色を選びましょう。訪問してご挨拶が終わった後、風呂敷や紙袋から出して相手に手渡します。風呂敷に包んだまま渡すのはマナー違反ですので、注意が必要です。

【お盆のお供えを郵送する場合の渡し方】
直接訪問ができない場合、お盆のお供えを郵送しても構いません。届けるタイミングは8月盆の地域だと8月13日から8月16日までがお盆の期間なので、盆入り前日の8月12日までに到着するように送ります。(7月にお盆を迎える地域の場合は7月12日までに送ります。)お盆の時期はお供えを郵送する人が多く配送に時間がかかるケースもありますので、早目に手配しておきましょう。また、郵送する場合の注意点として、掛け紙の破損を防ぐため包装紙の内側に掛け紙をかけるようにします。メッセージカード等を添えるとより丁寧な印象になります。相手側にとっては到着日に留守をしていたり「突然お供えが届いて驚いた」ということもありますので、事前にお供えを郵送したことを伝えておいたほうが良いでしょう。



ここまでお盆のお供えについての選び方やマナーを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。定番のお供えや選び方を知っておくことで、いざという時に役立つことと思います。また、八木研のオンラインショップと全国にあるギャラリーメモリアでは、「モダンなお盆」と称したお盆フェアを開催中です。

お盆でお供えするお菓子の選び方_ちりめん飾りのお供え

京都のちりめん細工職人が制作した「精進料理」や「果物盛り」のほか、故人の好きだったお菓子をお供えできるように、和菓子やプチケーキのお菓子まで、可愛いちりめん飾りを多数ご用意しています。定番のお盆のお供えに加えて、何か少し気の利いた贈り物を…とお考えの方は、ぜひいかがでしょうか。


 
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