FREELY2021
140/172

138MAHOROBABizenyaki備前焼土と風と炎の造形美備前焼は古墳時代の須恵器の製法が発展したものといわれています。岡山県伊部地方で掘りおこした粘土層の「田土(ひよせ)」という良質な土を用いてロクロで成形して乾燥させた後、昔ながらの登り窯で赤松の薪を1200度以上の高温になるまで燃やし続けて、約10日間かけてじっくりと焼きしめます。釉薬を使うことなく、炎が直接あたったり、松割木の灰や藁が付着したりすることで豊かな表情に仕上がります。土と風と炎から生み出される味わい深い造形は、一つとして同じものがありません。

元のページ  ../index.html#140

このブックを見る